こんにちは、MATTU(@sunmattu)です。
Galaxy Z Fold7は、開いて4.2mm、閉じて8.9mmと非常に薄く、閉じた状態でも普通のバータイプのスマホのように使えますし、開くと大画面の8インチの大画面でマルチタスクの操作も快適にこなせます。
数日お借りして使っていますが、薄くなったことでさらに取り回しがよく、驚いています。
こんなGalaxy Z Fold7ですが、進化したのは薄さだけではありません。
発表会ではGemini・かこって検索などのGoogle協業AI機能にフォーカスされていましたが、Galaxy Z Fold7・Flip7にはAndroid 16・One UI 8が搭載されていることもあり、Galaxy AIや画面分割操作についても隠れて進化しています。
隠れた新機能も含めて、Galaxy Z Fold7の機能の進化のポイントをまとめていきましょう!
端末貸出:Samsung Japan
Galaxy Z Fold7で進化した、マルチタスク分割操作
Galaxy Z Fold7では、マルチタスクでの2アプリ分割操作がアップデートされています。
分割最小化、ワンタップでのアプリ切り替えができるように!
たとえば動画を見ながらSNSを楽しみたいときに、YouTubeプレミアムに入っていない方はバックグラウンド再生ができないですが、動画とSNSをマルチタスク分割表示しておけば両方を楽しむことができます。
例えばラジオやポッドキャスト的な音声コンテンツメインのYouTubeだった場合には、むしろ動画を表示しない方がもう一つのアプリの表示エリアを稼げますよね。

Galaxy Z Fold7などOne UI 8では、分割時に最小化できるようになりました。
ちょこっとだけ表示した状態で、動画自体は画面に映っていなくても、音声は再生し続けてくれます。
また、SNSを使っていて「動画の方を変えたい」と思ったときには、動画アプリ側をワンタップすれば簡単にそちらがメインに切り替わり、動画アプリ側を操作して変えることもできます。
▼動画で実際に切り替えの様子も紹介しています(動画のほうがわかりやすいと思います)
この新しい分割操作は、例えば「メールなど書き物をしたいからそのアプリに集中したいが、他のサイトをたまにチラ見したい」などでも役立ちます。
分割表示でレイアウトが崩れがちな、横長コンテンツを見る際にも最高です。
もちろん、カバー画面でも、メイン画面でも利用可能です。
なお、3分割にしてしまうと、この最小の幅まで縮小することができなくなります。ご注意ください。
※YouTube動画のバックグラウンド再生という意味では、今回の分割操作でも可能ですが、画面OFF時には再生が停止します。
画面OFF時にも使いたい場合には、純正の「Samsungブラウザ」にも「便利な機能」の中にバックグラウンド再生が利用できます。

PCモード「Samsung DeX」でも、2アプリ分割表示が非常に使いやすくなった!
PCモードの「Samsung DeX」でも、2アプリの分割表示が使いやすく改良されています。
簡単に分割表示できるように!

Samsung DeXでアプリ起動時に、左上のアプリアイコンの隣に「v」のボタンがあり、これをタップすると「左にスナップ」「右にスナップ」と表示されます。
これをタップすると、DeXの画面の左半分・右半分にそれぞれ表示してくれます。

また、ウィンドウ上部のバーをドラッグして、左右端までドラッグして持っていくと、これでも左半分・右半分に表示ができます。
左右2分割で表示している場合、境界線の中央に3点のドットが刻まれており、これを持ちながらドラッグすると左右のウインドウ幅を自由に調整できます。

DeXはPCライクで使いやすいのですが、今までは特にスマホ画面上に表示されるタッチパッドを使うと、ウィンドウを整列させにくい印象でした。
左右2分割が楽にできるようになったことにより、出先でもPCモードで編集しやすくなりました。
また、XREAL One Pro・XREAL Oneでも、Samsung DeXと併用するとかなり使いやすい印象です。
画面の回転も新搭載!縦長ディスプレイで使える!

また、One UI 8でSamsung DeXは結構変わっていて、設定では「接続デバイス」の中に埋め込まれています。
画面の回転もできるようになっていて、縦長ディスプレイをお持ちの方も使うことができるようになっています。

アプリボタンは左端から画面中央に移動しているなど、Windowsと近い使い勝手に変わっています。
もちろんBluetoothのキーボードやマウスを使って操作することもできますし、DeX接続中にGalaxy Z Fold7上にタッチパッドを表示させ、マウス・ポインタ操作やスマホ画面上でキーボード入力(Gboard・Samsungキーボードなど)も可能です。

Galaxy Z Fold7で使える、Galaxy AIの新機能
Galaxy Z Fold7で使える、Galaxy AIの新機能をまとめていきます。
ボイスレコーダー・文字起こしの新機能
ボイスレコーダー・文字起こしの新機能として、「音声録音後の自動文字起こし」ができるようになりました。

One UI 7(Galaxy S25 Ultra発売時)には、音声通話時に録音しながら文字起こしの処理を行っていました。
今回、Galaxy Z Fold7/Flip7のOne UI 8にて、「音声録音を自動文字起こし」が搭載されました。
▼動画にて、実際に録音を試しています
この機能をONにすると、録音中に文字起こしが走っているわけではないのですが、録音終了後に録音ファイルを開いて「文字起こし」のボタンをタップしなくても、録音終了した時点で文字起こしが走り始めます。
文字起こし完了までの待ち時間が短くなり、すぐに確認することができます。
※ボイスレコーダーアプリで録音していない、「通訳」アプリのリスニングモードや、通話の伝言メモでの録音時、Samsung Notesの「音声録音ファイル」の録音時は、自動的に文字起こしされません。
この機能自体ではリアルタイムで文字起こしされるわけではないため、リアルタイムでの文字起こしをしたい方は「通訳」アプリのリスニングモードを使うといいでしょう。
リスニングモードは、設定で「マイクがONの時に自動録音」という機能があり、文字起こしをしながら録音も同時にできます。
ボイスレコーダーアプリ・Samsung NotesアプリのAI表示は、レイアウト変更・ポップアップ表示が柔軟にできるように
ボイスレコーダーアプリやSamsung Notesは、One UI 8にてAI生成された「要約」などの表示方法が変わり、より柔軟に表示方法を変更できるようになりました。
ボイスレコーダーアプリ

ボイスレコーダーアプリでは、One UI 7では文字起こし・要約がタブ表示になっていましたが、One UI 8では「要約」が別窓表示に変わりました。

要約が生成されていれば、ファイルを開いた時点で文字起こしと要約を両方同時に表示できます。
文字起こしの翻訳を表示すると、要約は表示されなくなります。

「要約」のほうは、要約窓の右下に「翻訳」というボタンができているのでタップします。
要約の翻訳は、原文は表示されず翻訳後の言語のみ表示される形です。

AI生成された「要約」窓については、レイアウトを柔軟に変更できます。
大きさを変更したり、上下分割・左右分割といったレイアウトに変更できますし、ポップアップで表示することも可能です。


要約窓の中の「ノートに追加」をタップすると、Samsung Notesに追加することができます。
(文字起こし自体をノートに追加したい場合は、右上「…」>「Samsung Notesに追加」をタップします)
Samsung Notes
Samsung Notesも、ボイスレコーダーと同様にAI窓の上下分割・ポップアップが自由にできるようになっています。

縦長・横長表示ともに、上下分割・左右分割も自由に切り替えられる様になっていて、高さの調節も自由自在です。


ボイスレコーダー・Samsung Notes・通話録音の録音音声は、1タップでノイズ除去できるように!
今回のOne UI 8から、音声録音コンテンツのノイズ除去がワンタッチでできるようになっています。

通話録音の場合は、文字起こし再生画面の右下に水色のボタンが表示されます。このボタンをタップすると「雑音を消去中」と表示され、ノイズカットされます。

ノイズカットされた音源は、マークをタップすると元の音源と切り替えられます。
ノイズカット前後の音源を切り替えながら聴き比べることも可能です。
ただし、除去した音声は保存されず、都度開いたタイミングでノイズ除去されます。
実際に、ノイズカットの音声を聞いてみると、以下の通りです。
完全に、というわけではないですが、話者のボリュームは保ったまま、聞きやすいようにノイズカットしてくれているのがわかります。
ノイズ除去の音声は、通話録音・ボイスレコーダー・Samsung Notesにて利用可能です。
通話中のリアルタイムでの「通話文字起こし」表示に、ついに対応!
Galaxyスマートフォンでは従来から通話の録音ができます。
特に、自動録音で、かかってきたすべての通話を録音することができます。
加えて、One UI 7(2025年1月のGalaxy S25シリーズ発表時)から、通話内容の文字起こしにバックグラウンドで対応していました。
今回のGalaxy Z Fold7・Flip7搭載のOne UI 8から、通話文字起こしを通話中にリアルタイム表示できるようになりました。

通話中に「CC」の吹き出しマークが今回から追加されています。
これをタップすると、通話内容が自動的に文字起こしされたものを表示することができます。

特に、今までの通話については文字起こしの精度があまり良く無かった印象があるのですが、今回のGalaxy Z Fold7ローンチのタイミングから文字起こしの精度がかなり上がっています。
▼動画でもリアルタイム通話文字起こしをデモしています
通話時もリアルタイム文字起こし出来ているので、通常の音声録音もリアルタイムで文字起こしを確認できると嬉しいなぁと思ってしまいます。
なお、留守電機能である「伝言メモ」については、通話中の「伝言メモメッセージ録音中」も通話メモのボタンが表示されず、事後に書き起こす形となります。

Google Pixelなどの通話スクリーニング機能のように(iPhoneも導入予定とWWDCで発表)、伝言メモもリアルタイムで書き起こせたら、伝言メッセージの途中で電話に出る、というような行動に移りやすい感じがするんですよね。
今後に期待したいところです。
音声文字起こしの精度も、かなり改善?
今回、Galaxy Z Fold7の発表後、日本語の音声文字起こしの精度も結構改善された印象です。
今までの文字起こしは、「要約」では比較的精度高く使えたものの、文字起こしは音声ソースによってかなり精度が左右していました。


マイクの近くではっきりと話せると精度高く文字起こしできるのですが、講演会・発表会など会場でエコーがかかっていたり、周りのノイズが大きかったりメインスピーカーの音量が小さいと、音声文字起こしはかなり精度が悪かったのです。
今回のGalaxy Z Fold7では、そのような少し今まで使いにくかったエリアでも、かなり改善されて非常に精度が上がっています。
固有名詞はさすがにゆらぎはあるのですが、普通に文字起こしでも読める、内容がわかりやすく改善されました。


要約はもともと結構健闘していることもあり、精度は同等にも感じます。
今回の進化は、オンデバイスで処理する文字起こしで大きく感じています。Samsung Notesだけでなく、ボイスレコーダーや通話録音のリアルタイム通話文字起こしなど、多くのシーンで利用可能です。
画像の生成AI編集(オブジェクト消去・移動・拡大・縮小)は、生成画像を元画像と並べて比較できる!そしてついにオンデバイスでのAI生成に対応!
写真内のオブジェクトを消去・移動・拡大・縮小できる「生成AI編集」ですが、フォルダブルの形状に合わせて元画像と生成画像を並べて比較することができるようになりました。

例えば、この真ん中のバイクを消そうと思い、オブジェクト消去してみると……。

「元画像を表示」ボタンを押せば、このように元画像と左右に並べて比較することができます。
片方をピンチインで拡大すると、もう片方も同期して拡大されます。
もちろん生成画像を大きく表示して確認することも可能です。

さらに、今回「生成AI編集」は、「データをオンデバイスのみで処理」することができます。
Galaxy S25 Ultra(One UI 7)まではクラウド処理が必須だったのですが、Galaxy Z Fold7(One UI 8)ではオフライン状態でも端末内で保存できます。

オフラインで生成してみても、ちゃんと画像生成できています。
そして、自然に編集できるのがなかなかいいところです。
Galaxyスマートフォンの生成AI編集は、他社と比べると自然に生成してくれるのが非常に特徴的で、個人的にも気に入っています。
なお、オンデバイスAIについては、「AIスケッチ」「ポートレートスタジオ」は適用されず、両者はオンライン必須となります。ご注意ください。
Now Briefにも対応!ユーザーが見たい情報を、一覧表示!
Galaxy Z Fold7・Galaxy Z Flip7では、今回からNow Briefに対応しています。

Galaxy S25シリーズにも搭載されていたNow Briefですが、One UI 7にアップデートした前作のGalaxy Z Fold6では対応していませんでした。
Fold・Flipシリーズとしては、今回から対応となっているようです。
ユーザーが見たい情報を予測し、このように一覧表示してくれます。
天気や予定、YouTube動画などを取捨選択して表示してくれるのがなかなかいい感じです。
Gemini Liveは、Galaxy純正アプリとの連携も可能に!
AIと自然な会話ができるGemini Liveでも、Galaxy純正アプリとの連携ができるようになりました。

例えば、上のように英文のニュースリリースを「日本語に翻訳して、Samsung Notesに要約したものを保存して」と指示すれば、自動的に保存してくれます。
Geminiの方ではGalaxy S25シリーズ登場時から対応していましたが、連続して対話できるGemini Liveでも同様に出来るのはGalaxy Z Fold7・Flip7からとなります。
▼動画でもデモしています
また、Gemini Liveでは画面共有・カメラ映像との共有もできて、視覚的に「これとこれ、どっちの服の色がイイ?」みたいな状況でも、Gemini Liveとビデオ通話しているようにお話しできるのは面白いですね。
Galaxy Z Fold7、AI・機能も着実に進化!

今回は、Galaxy Z Fold7のAIや分割操作の機能を中心にレビューしてみました。
とくに、分割2画面での操作や、Samsung DeXでの分割表示がしやすくなったなど、分割表示の改善が図られているのが結構便利。
また、AI機能は通話機能やボイスレコーダー・Samsung Notesを中心に表示・操作機能の改善が図られています。
文字起こし精度も、Galaxy Z Fold7発表後にかなり改善した印象で、かなり実戦でも使いやすくなっている印象です。
通話時のリアルタイム文字起こしにも対応していて、便利になっています。
画像の生成AI編集でも、ついにオブジェクト消去等でオンデバイスAIでの利用ができるようになっていて、より安心して使えます。
Gemini Liveとの連携も増え、より着実に「カンタンに使える」AIが増えてきた印象です。
ぜひ、Galaxy Z Fold7の新しい機能たちを、存分に使ってみてくださいね!
▼動画でも詳しく解説しています
Galaxy Z Foldシリーズのレビュー記事まとめ
Galaxy Z Fold6やGalaxy Z Fold5など歴代フォルダブルデバイスをMATTUが実際に購入し、レビュー記事を書いています。
Galaxy Z Fold7 まとめ





Galaxy Z Fold6 まとめ







Galaxy Z Fold5のレビューまとめ

