こんにちは、MATTU(@sunmattu)です。
Xperia Ace IIIは、NTTドコモやau・UQ mobile, Y!mobileで発売されている、2~3万円台の格安スマホです。
昨年発売されたXperia Ace IIは最低額に抑えていた印象がありますが、今回のXperia Ace IIIはより実用的な快適動作で、非常に使いやすくなっている印象です。
今回は、スペック表やベンチマークに現れない、Xperia Ace IIIの使って分かった長所・短所をまとめていきます。
Xperia Ace III、実際に使っていいと思ったポイント
Xperia Ace IIIを使って感じた、「このポイントはいい!」と思う点をご紹介していきます。
手ごろな大きさ。握りやすく、操作しやすい
Xperia Ace IIIは、昨年のXperia Ace IIとほぼ同じ5.5インチ。
他社の2万円台スマートフォンと比べても、少し小さめな大きさとなっています。
2~3万円台スマホで比較すると、Xperia Ace IIIが最も小さく、arrows Weが最も大きい感じ。
ただ、結構大きさは近いため、握り心地にそこまで差があるわけでもありません。
カメラ部分はフラット。出っ張っていない安心感があります。
スマホ自体はちょっと厚めではありますが、本体小さめなので握り心地としては比較的いい感じ。
端末上部には3.5mmイヤホンジャック、右側面には電源ボタン(兼指紋センサー)と音量ボタンがあります。
下部にスピーカー(シングル)、USBポート。左側面にSIMスロットが搭載されています。
少しだけ小さい程度のサイズ感ではありますが、かなり手にフィットしていて握りやすいです。
Xperia Ace IIIは、最近のXperia 1 IVやXperia 10 IVなどとは異なり、細長い形状ではありません。
縦横比18.7:9と、通常の縮尺のスマートフォンとなっています。
ただし、Xperia Ace IIIの横幅は、だいたいXperia 1 IVと同じ程度。
69mmという横幅は、キーボードアプリで文字を打つのにちょうどいい幅です。70mmを超えていないのがポイント!
また、縦の幅は140mm。Xperia 10 IVよりも指一つ分短いです。
手のひらに収まる大きさは、片手操作も容易。非常に便利に使えます。
iPhone SE(第3世代)とも、だいたい同じ大きさです。
動作はかなり快適!ヘビーなゲームでなければ、普通に使える
Xperia Ace IIIは、CPU(スマートフォン内の「頭脳」)に、Snapdragon 480 5Gを搭載しています。
他社2万円台スマホと同様のCPUで、4~6万円台のスマホに採用されている1ランク上のCPUとも劣らない程度のパフォーマンスを発揮しています。
Xperia Ace IIIとライバルスマホのスペック
「スペック表にのらない…」と謡いながら早々にスペック表を出してしまいますが、各社のスペックを比較します。
項目 | Xperia Ace III | AQUOS wish | arrows We | AQUOS wish2 |
---|---|---|---|---|
発売キャリア | NTTドコモ SO-53C | au SHG06 UQ SHG06 Y!mobile A104SH ソフトバンク(法人向け) | NTTドコモ F-51B au FCG01 UQ FCG01 ソフトバンク A101FC | NTTドコモ SH-51C Y!mobile A204SH |
サイズ | 140x69x8.9mm | 147x71x8.9mm | 147x71x9.4mm | 147x71x8.9mm |
画面 | 5.5インチ HD+/TFT | 5.7インチ HD+/TFT | 5.7インチ HD+/TFT | 5.7インチ HD+/TFT |
CPU | Snapdragon 480 5G | Snapdragon 480 5G | Snapdragon 480 5G | Snapdragon 695 5G |
メモリ | 4GB | 4GB | 4GB | 4GB |
ストレージ | 64GB | 64GB | 64GB | 64GB |
アウトカメラ | 広角:1,300万画素 | 広角:1,300万画素 | 広角:1,310万画素 マクロ:190万画素 | 広角:1,300万画素 |
インカメラ | 500万画素 | 800万画素 | 500万画素 | 800万画素 |
電池 | 4,500mAh | 3,730mAh | 4,000mAh | 3,730mAh |
AQUOS wish2は、1ランク上のAQUOS sense6sと同じCPUを採用していますが、それ以外の3機種はほぼ同じスペックを搭載しています。
ベンチマーク結果を比較
ベンチマーク結果も比較していきます。
Xperia Ace III | AQUOS wish | arrows We | AQUOS wish2 | |
---|---|---|---|---|
Antutu総合スコア | 298045 | 285891 | 283340 | 346417 |
CPU | 98939 | 97452 | 96579 | 118986 |
GPU | 65854 | 66646 | 64263 | 78315 |
MEM | 62015 | 61234 | 57982 | 65027 |
UX | 71237 | 60559 | 64516 | 84089 |
Geekbench シングル | 500 | 497 | 500 | 672 |
Geekbench マルチ | 1571 | 1484 | 1532 | 1826 |
CPU | Snapdragon 480 5G | Snapdragon 480 5G | Snapdragon 480 5G | Snapdragon 695 5G |
メモリ | 4GB | 4GB | 4GB | 4GB |
ストレージ | 64GB | 64GB | 64GB | 64GB |
AQUOS wish2は採用CPUが異なるため少しスコアも高めですが、Snapdragon 480を搭載したXperia Ace IIIなど3機種は、だいたい29万点程度のスコアとなっています。
ベンチマークスコアと実際の体感、実は少し違う…
ただし、このスコアの通りの体感、とは限らないように感じています。
1ランク上のSnapdragon 695を採用しているAQUOS wish2は、Twitterアプリのスクロールでは反応が悪く、AQUOS sense6sのほうが断然いい感じ。
ブラウザアプリでのスクロールではAQUOS wish2も問題ないものの、やっぱりちょっと動作に関しては両手を挙げて喜べない印象があります。
Xperia Ace IIIやarrows Weで使ってみると、結構快適にスクロールできます。
また、動画ではポケモンGO(ゲーム)などでも試していますが、こちらも不自由なくARモードでも利用可能です。
個人的には、Xperia Ace IIIの動作は快適で、Xperia Ace IIの時に感じていた「最低限感」は全く感じられません。
ヘビーな利用でなければ、おすすめです!
シャッターを切るのに待たされない!便利なカメラ
Xperia 10シリーズは、カメラのシャッターボタンを押すと緑色の丸が表示され、ちょっと待たされてから撮影されます。
シャッターが下りた(撮影された)タイミングがいまいちわかりにくいのです。
とくに人物をとる際など、動くものの一瞬を撮りたいという場合にストレスでした。
Xperia Ace IIIも、Xperia Ace II同様、シャッターボタンを押してから保存までの時間が劇的に短いです。
Xperia 10 IVはどうかというと、やっぱりちょっと時間がかかるんです(それでも速くなりましたが)。
なんでXperia 10シリーズは歴代こんなに時間がかかるのか…よくわからないですが、Xperia Ace IIIはそんなことないのがうれしいところ。
Xperia Ace IIIを使って感じた、ちょっと微妙なポイント
Xperia Ace IIIを使って感じた、ちょっと微妙なポイントをまとめていきます。
サイドセンス非対応。マルチウインドウ自体はできるが、操作が面倒
最近のXperiaスマートフォンのほぼすべてに搭載されていた、「サイドセンス」機能は、Xperia Ace IIIには搭載されていません。
昨年のXperia Ace IIには搭載されていたのに、です……。
サイドセンスは、画面の端にあるショートカットのつまみをタップ・フリックすると、よく使うアプリのショートカットが表示されます。
ホーム画面に戻らずに、よく使うアプリにアクセスできる機能です。
昨年のXperia Ace IIには、ポップアップウインドウ自体は非対応だったものの、サイドセンスやマルチウインドウの機能は対応していました。
Xperia Ace IIIは、サイドセンスのつまみ自体がありません。
マルチウインドウ(2画面分割表示)については、Androidの標準機能で利用可能です。
アプリ履歴画面から、「分割画面」を選んで利用する必要があります。
21:9のシネマワイドディスプレイ(細長画面)ではないため、そこまでマルチウインドウを使う方は多くないかもしれません。
Xperia Ace IIIの価格は、競合と比べると?
Xperia Ace IIIと同様にSnapdragon 480を採用しているスマートフォンはいくつかあります。
その中では比較的高めの部類に位置しています。
Xperia Ace III発売開始時、ドコモオンラインショップで取り扱われている最新の格安機種は、主に上の4機種。
AQUOS wish2やarrows We、Galaxy A22 5Gは22,000円なのに対し、Xperia Ace IIIは34,408円となっています。
Xperia Ace IIIについては、「いつでもおかえしプログラム」という返却プログラムの対象機種となっており、2年後にドコモに返却すると2年間の機種代金支払額は26,488円。
少し、他メーカーのスマートフォンに比べて高い価格設定になっています。
ただし、2024年1月19日より、価格改定により非常にお買い得に購入ができるようになりました。
※実質価格は、2年後返却した場合の支払額
Xperia Ace III、カメラの映りは?2~3万円台スマホの中では結構いい感じ
Xperia Ace IIIで写真を撮ってみました。
いくつか作例を比較してみます。
外での写真
AQUOS wish2はちょっと暗めですが、Xperia Ace IIIやarrows Weは似た傾向です。
もう少し上の価格帯のXperia 10 IVと比べると、Xperia Ace IIIでも少し暗めの仕上がりが多い印象があります。
Xperia Ace IIIの写真は、シーンによっては少し暗めにとれることもありますが、比較的寒色寄りのパリッとした傾向にあります。
Xperia 10 IVのほうが暖かく・少し明るくといった印象。
室内・暗所
背景である窓の外のバランスを見ると、Xperia Ace IIIの絵作りは好きです。
色としては、Xperia Ace IIIは自然な色合いで出ることが多いです。
AQUOS wish2はシーンによってはビビッドな色合いで出る場合もあります(高価格帯によくみられるSNS映えというよりは、低価格向けのセンサーを使っている感)。
少し暗い環境でのピントの合い方の難易度は、AQUOS wish2が最も合いやすく、arrows Weが最も難易度が高いです。
Xperia Ace IIIはちょうど真ん中ぐらい。
躍動感で言えば、明るいAQUOS wish2がある気はします。
Xperia 10 IVとXperia Ace IIIで比べると、Xperia 10 IVのほうがピントは合いやすく(時間はかかりますが)、緩急しっかりついている印象はあります。
食事
Xperia Ace IIIをはじめ、Xperiaは食事を認識すると、少し赤を強調する写真に仕上がります。
赤を強調することで、おいしそうな写真に見えますよね。
比較的リアルなのはAQUOS wish2。arrows Weは黄色がかなりのっています。
2万円台でも食事をおいしそうに撮りたい、ということであれば、Xperia Ace IIIはおすすめかも。
Xperia Ace IIIの評価まとめ。先代のXperia Ace IIより大幅に快適さが向上!
Xperia Ace IIIは、定価3万円台と低価格なスマートフォンに仕上がっております。
昨年のXperia Ace IIは、昨年公開した実機レビューでも「とにかく安くていいから、最低限の機能は快適に使いたい」という層におすすめ、と書いた通り、利用していて「最低限感」は否めない印象でした。
それでも、ライトな利用については快適に使えますが、少し重い動作をするとカクつくこともありました。
Xperia Ace IIIは、Xperia Ace IIで抱いていた「最低限感」はなくなり、かなり快適に使えます。
SNSやブラウジングなどでは、カクつく動作はあまり見当たらず、快適です。
また、手になじむ大きさはiPhone SE(第3世代)ともほぼ同じ大きさ、そのなかでより画面も大きめ。
操作もしやすく、「安いのがいいけど、快適なスマホが欲しい!」というあなたにはぴったり。
Xperia Ace IIIは他社の同等性能のスマホに比べると、ちょっと価格は上がります。
しかし、動作の安定性やカメラの満足感、コンパクトさなど、その分快適だと思う点も多いです。
ぜひ、使ってみていただければと思います。
※実質価格は、2年後返却した場合の支払額
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