こんにちは、MATTU(@sunmattu)です。
PLAUD NOTE・PLAUD NotePinといった使えるAIボイスレコーダーを手掛けるPLAUDが、都内でメディアカンファレンスを行い2024年の成果と2025年の方針を発表しました。
日本で急激に成長したPLAUDは、日本支社も設立し各所との連携も進めていきます。
また、その一環として、今年はBtoBの法人向けソリューションを展開します。
また、後半にはPLAUDユーザーのトークセッションも開催。
文字起こしだけでもリアルタイムで……、というサービスも今後見据えているという話も飛び出し、PLAUDのサービスが非常に楽しみになりました。
PLAUD、日本でも好調な伸び!2025年は日本支社も設置
2025年4月24日、PLAUDは、都内でメディアカンファレンスを開催しました。
PLAUDとは?

PLAUDとは、スマートフォンにMagSafeでくっつけて、会話や通話録音ができる「PLAUD Note」、身に着けて気軽に録音ができる「PLAUD NotePin」といったハードウェアでのAIボイスレコーダーです。
PLAUD.AIというクラウドサイト上で録音した音声をアップすることで、音声の文字起こし、要約、マインドマップの作製などを非常に高性能に仕上げてくれます。
私も、以前もレビューしておりますが、非常に使い勝手や精度がよく、かなり便利に使えます。



PLAUDを開発する想い
メディアカンファレンスでは、PLAUD Inc.共同創業者 兼 CEOで、日本法人のPLAUD株式会社 代表取締役社長に就任したNathan Xu(ネイサン シュー)氏が登壇し、PLAUDの思いを語りました。

数日前に来日したシュー氏は、河口湖へフィッシングツアーに行った際の粘り強い経験を例に(ビジネスパートナーとともに釣りへ行き、ビジネスパートナーが12時間も粘ったんだそうです)、PLAUDでは忍耐強さ・継続的な努力を大事にしています。
コミュニケーションの本質は、単なる情報交換ではなく、「人間の脳の中で蓄積された知見の交換」であり、世界で最も大切なものである、と語っていました。
AI人工知能も、人間の頭脳に匹敵・または並列する存在になる、ということです。

マイク・カメラが人間の耳・目の代わりになることから、PLAUDではこれらセンサーとクラウドを組み合わせたAIを作ろうとしています。
このサービスでは、見聞きしている実際のやり取りから、情報を抽出・活用できるように、ユーザーのことを第一に考えて開発しているとのことです。
日本市場では飛躍的な伸び!支社を設立し、B2Bへアプローチ
続いて、PLAUD株式会社カントリーマネージャーのワトソン氏による、日本市場の展開についての説明がありました。

日本市場は1年半前から展開しています。
昨年は、Q1にPLAUD NOTEを発売開始し、Q2ではAmazonでの発売開始によりQ1比127%増の伸びを記録しました。
さらに、Q4ではPLAUD NotePinを発売開始し、ブラックフライデーなどのキャンペーンも相まってQ3比99%増売り上げを伸ばしています。

トータルでは、2024年12月の売り上げは1月比で21倍と、かなりの伸びを記録しています。

日本市場は、アメリカに次いで2位となっており、2024年12月現在では日本のユーザーアカウント数は8万人となっています。

今年は、BtoC向けにはオンラインでもより購入しやすい環境を整備しながら、オフラインでも実店舗での購入をしやすく整備していきます。
また、今年から法人向けのソリューションを手掛けるとのことです。

BtoB向けのPLAUD for Businessでは、企業が使いやすいように機能を充実させ、データセキュリティも認証を取得します。
PLAUD for Businessで提供される追加サービスは、以下の通りです。

- デバイス管理 購入+レンタル(サブスク)での提供も
- カスタマイズ可能な用語集
- エンタープライズ向けテンプレート クライアントに合わせて提供
- 強化されたAsk AI クライアントにフィットしたものに
- エージェントワークフロー 専属秘書のように、ビジネスをサポート
- チームコラボレーション リーダー・責任者権限を作る
- 管理部門の請求管理 企業単位での支払いが可能に
- 利用状況の分析 蓄積データの分析・ビジネス状況を把握
といった形で、クライアントに合わせたものを提供していきます。

セキュリティ認証の方も、SOC 2認証・HIPAA規制の完全準拠達成しており、ISO27001認証も今年中に取得予定とのこと。
個人向けでも、セキュリティについてかなり配慮していた印象ですが、より一層強化するようです。
PLAUDの魅力を、ユーザーも体感!【トークセッション】
トークセッションでは、オーディオビジュアル系ライターの野村ケンジ氏がユーザーとして登壇し、PLAUDの魅力を語りました。

野村氏は、PLAUDのすごいポイントとして、文字起こしやアプリはいろいろありますが、意図をちゃんと要約で拾ってきてくれる点を挙げていました。
野村氏が利用する場面としては、ブレスト・口述筆記の2つとのことです。
ブレストでは、インタビュー後の文字起こし、何を言いたいか振り返って頭で考える際に、インタビュー後の全体像を俯瞰でき、ポイントがわかりやすい、と。
口述筆記、というのは、記事を話した通りに文字に起こして記事化することです。
例えば記者には、箇条書きで要点を書いてから入れ替えたりつなげて記事化する方と、頭の中で記事が完成していて、書いているときは「てにをは」だけに気をつかいながら書くという人の2パターンがいます。
野村氏は後者のタイプで、言ったものをほぼそのまま文字起こしできて、誤変換だけのチェックで済むのが便利だった、とのことです。
インタビュー記事では1週間かかるものが3分の1ぐらいまで短縮した、と、PLAUDの強さを実感していました。
また、中国でのインタビューにて、通釈者はいるもののPLAUD録音を試したら、社長の中国語はちゃんと訛り(方言)も含めて日本語に翻訳してくれている点に驚いたそうです。
一方で、専門用語として発して言葉が直訳されるとニュアンスが変わります。
たとえば、「ダイナミックドライバー」という単語はそのままカタカナでいいのに、日本語に訳される、といったシーンがあるとのことで、この専門用語周りがうまくなれば完全に口述筆記でうまくいきそう、とのこと。
筆者(MATTU)自身も、PLAUDを実際使っていると専門用語や固有名詞(たとえば商品名・社名)などのブレは感じます。
精度はいいですが、このあたりがもう少し手間をかけずに改善出来たらなお便利かなと思います。
野村ケンジ氏が期待することに上げていたのが、「文字起こしだけでもリアルタイムで出てくれれば…」ということでした。
私も、PLAUDにリアルタイム出来たらめっちゃ便利だな…と最近考えていましたが、その後野村氏から
「どうもそんなようなことを考えているらしい、とさっき聞きまして、やっぱりいろいろ考えてくれているな、うれしいなって思いました。」
と言及があり、PLAUDとしてはリアルタイム文字起こしを検討してくれているようです。
2025年のPLAUDの動向に、目が離せない!

今回のメディアカンファレンスでは、BtoBの取り扱い開始が大きなテーマとなっており、それ以外の新機能などの公表はありませんでした。

しかし、実は、PLAUDはWindows向けの録音ツールをベータ版として提供開始しています。
今回のカンファレンスではPCを使える環境だったため、このPCアプリを使って録音をしていました。
オンラインMTGなどでも、Zoom・Teamsなどのテレビ電話を自動検知して録音を開始・終了してくれるため、かなり便利です。
また、今回のトークセッションでも言及された「リアルタイム文字起こし」は検討段階であるとは思いますが、よりユーザーが使いやすい方向に機能を拡充していっているのは、PLAUDの便利な点だと思います。
ぜひ、PLAUD NOTEやPLAUD NotePinも併用しながら、便利に録音・文字起こしを使ってみてください!



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