こんにちは、MATTU(@sunmattu)です。
XREALのXRグラス「XREAL One」が非常に便利で、出張先や取材先、家でも主にPCの拡張画面として、非常に便利に使えています。
そんなXREAL Oneは回転3軸を認識する「3DoF」に対応しているのですが、回転だけでなく上下左右や前後という距離感覚も認識する「6DoF」に対応できる魔法の目「XREAL Eye」が登場しました。
日本では6月下旬より発売開始されます。
発売前にXREAL Eyeをお借りできたので、先行して使ってみたのですが、印象がさらに大きく変わりました。
今回は、XREAL Eyeの特徴と使用シーン、使って感じたポイントを率直にレビューしていきます。
商品貸出:XREAL Japan (XREAL Eyeのみ貸出)

小さな「眼」XREAL Eyeがパワフル!
XREAL Eyeは、2025年1月より発売している最新のXRグラス「XREAL One」に装着するカメラユニットです。
非常に小さな「眼」XREAL Eye

XREAL Eyeは、手で持ってみるとこの通り。
非常に小さく、爪ぐらいのサイズです。
カメラモジュールの反対側には接点が並んでいます。

XREAL Oneの鼻の部分にXREAL Eye取付用の端子がゴムでふさがっています。
インサートレンズを取り付けるのと同じ要領で、ゴムを取り外してXREAL Eyeのモジュールを取り付けるだけです。

XREAL Eyeを取り付けたXREAL Oneは、こんな感じ。
意外と、XREAL Eyeは目立っていないようにも感じます。

XREAL Eyeで、写真・動画の撮影も可能
XREAL Eyeはカメラですので、写真・動画も撮影が可能です。

XREAL Eyeを装着すると、テンプル右側の上ショートカットボタンの割り当てが、短押し:写真撮影、長押し:動画撮影に自動変更されます。
ショートカットについては設定画面から変更でき、一度変更するとその内容が記憶されます。
撮影時はシャッター音が鳴り、XREAL Eyeのユニットにある白色LEDが下記のように点灯します。

ボタンを押して撮影することができ、XREAL One内部にある2GBのストレージ内に保存されます。


保存したデータを取り出す際は、取り出すタイミングごとに設定メニューから「伝送モード」をオンにすると、USB接続で取り出せます。

写真の撮影データとしては下記の通り。解像度は2016×1512。


実際にとってみると、記録には最適かなという感じで、似たコンセプトのRay-Ban Meta Smartglassesのほうが鮮明さは上かとは思います。
▼動画の作例は、レビュー動画内で紹介しています
動画は、30FPS・60FPSを選択でき、一回の録画時間は15秒・30秒・60秒から選べます。
動画の場合は、解像度1600×1200で、手振れ補正機能も付いています。
写真・動画とも、通常のデバイス接続時にはグラス投影映像は保存されず、カメラがとらえた目の前の景色のみが保存されます。

XREAL Beam Proを接続すると、目の前の世界とXR画面をオーバーレイして撮影できる!
XREAL Beam Proを接続しても、XREAL Eye取付時に撮影が可能です。

XREAL Beam Pro+XREAL Eyeの場合、目の前の世界とXRの投影画面をオーバーラップし、実際に自分が見ている景色をほぼそのまま撮影できます。
実際には、XREAL Oneには電磁調光グラスがついており、この明るさは反映されません。
あくまでも、カメラデータと投影画面を合成して保存してくれます。
▼オーバーレイ動画はレビュー動画内で紹介しています
XREAL Beam Pro接続時は、XREAL Beam Pro側に写真・動画撮影データが保存されます。
動画撮影は最大2分まで可能となります。

たとえばアプリを使っているシーンだったり、撮影した写真を360度自分の周りに囲って表示させる機能を使いながら写真・動画を撮ると、結構近未来感があります。

一部の動画アプリ(上記の写真ではYouTube)は、アプリのフレームだけが記録され、オーバーレイ保存できないですが、多くのアプリでは使えそうです。
標準のアルバムアプリでも、オーバーレイ動画撮影できます。
マップを表示させて、道筋を動画とりながら歩く、とかしたら面白そうですね!

XREAL Eyeの真髄は XREAL Oneの「6DoF」対応!
XREAL Eyeの真髄は、やはりXREAL Oneの「6DoF」対応でしょう!
XREAL Eyeの装着で、XREAL Oneがついに「ネイティブ6DoF」に!
XREAL One単体では、3DoFでの表示に対応していました。
ロール・ピッチ・ヨーの回転3軸を認識することができ、固定モードでの投影時には画面が固定され、頭を回すと画面が空間上に浮かんでいるように表示されます。
ワイドスクリーンモードでは、さらに32:9のウルトラワイドディスプレイが目の前に表示され、特にPC画面として使う際にも非常に便利です。
▼XREAL One単体のレビューは、以前もご紹介しています

ただし、XREAL One単体で利用する際は、奥行き方向などの移動には対応していないため、例えば固定モードでまっすぐ前に歩くと、XREAL One内のモニターは拡大・縮小せずに追従されます。

XREAL Eyeを装着したXREAL Oneでは、回転3軸に加えて上下・左右・前後奥行きの3軸が加わった「6DoF」(6自由度)での挙動ができるようになります。
例えば、画面の文字が見にくくてのぞき込むと、実際に文字や画像が大きく見えるため、本当にそこに画面が浮かんでいるかのように表示されるのです。

設定の「ディスプレイ」>「空間アンカー」を選択すると、6DoFでの表示ができます。
下の動画では、実際に固定モードでXREAL One内のディスプレイに向かって歩いていますが、ちゃんとだんだん表示が大きくなっていることがわかります。
ディスプレイの裏から回り込んで見ると、反転もします。
XREAL Eyeをお借りしたので、家に帰って自分のXREAL Oneをアップデートして試してみた!
— MATTU (@sunmattu) May 14, 2025
なんなんですか、これ!
めちゃくちゃ寄れるじゃん!面白い!#XREAL https://t.co/PYLEQvmmWo pic.twitter.com/0F6ZIBQ5Qc
XREAL Oneに搭載されているX1チップで、シングルカメラとIMUデータを融合し、深さを計測する機能が搭載されています。
カメラを使用しているため、暗い場所だったり壁際などカメラが深さを認識しにくい場所ではうまく深さを測定できない場合もありますが、ほとんどのシーンでは不自由なく6DoFで使えています。

また、XREAL One単体で(3DoFで)使う際には、だんだん使っていくうちに画面がドラフトしてズレていく現象もそこそこあったのですが、XREAL Eyeを装着するとドラフトも格段に減りました。
安定して浮遊できています。
※XREAL Beam Pro接続時は、XREAL One本体のメニュー画面は出てこないため、XREAL Beam ProのNebula設定画面から操作することになります。
2025/6/13執筆時点で、XREAL Eye接続時にも6DoF・空間アンカーのメニューはなく、空間ディスプレイの挙動も3DoFのような挙動となっていて、6DoFでの表示は未対応?かと思います。
(XREAL Air2 Ultraとの接続では6DoF・ハンドトラッキングに対応しています)

より6DoFを味わいたいなら、画面までの「表示距離」を短めに
XREAL Eye+XREAL Oneの6DoFをより味わいたいのであれば、設定画面の「表示距離」を短めに(2.0~3.0mなど)にしておきましょう。
合わせて自分の視野に合わせて画面サイズを小さくしておきます。

これで、ディスプレイをのぞき込むように首で近づけると、画面の表示が大きくなります。
逆に、表示距離を遠めに(10m)すると、あまり画面表示が大きくなりません。
6DoFの空間アンカーモードにすると、画面のドラフトも抑えられるため、あまり奥行き方向の移動をしたくない方は空間アンカー+表示距離を遠めにしておくといいでしょう。

乗り物に乗って、固定モード・ワイドスクリーンモードで使える?
乗り物に乗ってXREAL Oneを使いたい場合には、視線の目の前にスクリーンが表示される「追従モード」が基本的にはおすすめです。
ただ、WindowsやMacと使っているときに、「新幹線や飛行機に乗って、32:9のウルトラワイドモニターとしてXREAL Oneが使えたら便利だよなぁ」と思うでしょう。
乗り物に乗っているときに、固定モードやワイドスクリーンモードではどれだけ使えるでしょうか?
▼バスに乗っているシーンの動画は以下の通り
ちなみに、乗り物(バス)の中で、XREAL One+XREAL Eyeを試してみました(固定モード)。
— MATTU (@sunmattu) June 1, 2025
飛行機の中でもだいたいこんな感じ!
3DoFセンサーがメインで、カメラで位置を補正しているような感じがします。
急カーブや信号右左折とかだとさすがに厳しいですが…… pic.twitter.com/PMZbXwK1sT
実際に使ってみると、電車やバスの急カーブなどでは、結構画面が動きますが、それを適宜戻していくような挙動に見受けられます。
メインは回転3軸の3DoFセンサーで、XREAL Eyeによる映像認識で修正をしていく、という挙動なのだと思います。
なので、電車内・飛行機内などの乗り物空間に、固定しておくことは比較的できるのですが、カーブなどでは動きやすいです。
特に急カーブだと、補正よりも早く画面が動いてしまうため、画面表示がどこかに行ってしまいます。
▼飛行機に乗っている際の動画については、レビュー動画にてレポートしています
右側下のXボタンを長押しすれば、適宜画面位置を修正できます(押したタイミングで正面位置に画面が表示されます)。
XREAL EyeなしでXREAL Oneを乗り物内で使うときに比べると、XREAL Eyeをつけていた方が修正する頻度も少なく快適に使えてはいます。
画面が動いても、自分の目・首が自然に動くので、意外と使える印象です。
完全ではないですが、どうしても乗り物内でウルトラワイドモニターでの運用をしたい方には、使ってみてもいいでしょう。
繰り返しになりますが、乗り物内で使うときには通常は追従モードがおススメです。

XREAL Oneに、XREAL Eyeは必須!つけると世界が変わる!

今回は、XREAL Eyeをレビューしてみました。
VRグラスに比べて軽くて長時間つけていても比較的疲れにくいXREAL One。
これをさらに便利にする魔法の目「XREAL Eye」を実際に使ってみると、もう手放せないですね。
カフェや出張先などでXREAL Oneを使って仕事をしても、XREAL Eyeをつけると、より安定して便利に使えます。
ディスプレイの鮮明さをより実感できるのは、6DoFでの運用ができるから、というのもあるでしょう。
作業が抜群にはかどります。
ぜひ、XREAL Oneをお持ちの方は、XREAL Eyeをつけてみてください!


▼今回のXREAL Eyeのレビュー動画です
▼XREAL One単体のレビューは、以前もご紹介しています
