こんにちは、MATTU(@sunmattu)です。
Galaxy Z Fold6とともに、縦折りケータイ型のGalaxy Z Flip6も2024年7月31日に発売されます。
Galaxy Z Flip6は、昨年のGalaxy Z Flip5と同様大きい3.4インチのカバー画面で、手のひらに収まるコンパクトなボディが魅力。胸ポケットにもすっぽり収まります。
純正ケースの「Flipsuit Case」を使うことで、簡単に壁紙を着せ替え出来るのも特徴的。
今回は、カードにLEDが埋め込まれたものも登場していて、背面も光ります。
さらに、Galaxy AIがさらに進化し、AI機能も充実しています。
AIスケッチやポートレートスタジオ、通訳モードでのリスニングモード・カバー画面ミラーリング機能や、Galaxy Z Flip6ならではのカバー画面での生成AI壁紙や、傾き・タップに反応するインタラクティブ壁紙も対応。
Flipsuit Caseの壁紙も、インタラクティブに対応しています。
Galaxy Z Flip6は、広角カメラが50MP・光学相当2倍ズーム搭載だったり、カバー画面でのオートズームにも対応。
SoCにSnapdragon 8 Gen 3 for Galaxy搭載だけでなく、バッテリーが4,000mAhに、メモリも8GBから12GBに増量、Flipシリーズ初のベイパーチャンバー搭載による冷却機能強化など、ハードスペックも進化しています。
ヒンジも折り目のギャップが少なくほぼギャップを感じない段差だったり、画面輝度もメイン画面で2600ニトに対応するなど、非常に印象的。
機能的にも非常に便利なGalaxy Z Flip6は、どれだけ進化したか?今回は徹底レビューしていきます!
商品貸出:Samsung Japan
コンパクトなGalaxy Z Flip6!手のひらに収まる、取り回しの良さが魅力!
それでは、Galaxy Z Flip6をレビューしていきます。
手のひらにおさまる、最高の握り心地
Galaxy Z Flip6は、縦折り型の折りたたみスマホです。
ヒンジはすき間なくピタッと閉じることができ、手のひらに収まります。
閉じた状態でヒンジを見ると、マットな仕上がりになっています。
側面もアーマーアルミフレームが進化しており、マットな質感で触り心地がいいです。
厚さは閉じた状態で14.9mmと、Galaxy Z Flip5の15.1mmよりは0.2mm薄くなっています。
開いた状態では厚さ6.9mmと、昨年とは変わっていません。
同日発売の大画面型Galaxy Z Fold6のほうは、閉じた状態で12.1mm、開いたら5.6mmとGalaxy Z Flip6より薄いです。
カバー画面は3.4インチのほぼ1:1なディスプレイです(解像度は720×748)。
カバー側のディスプレイは昨年と同様、フォルダ型の切り欠きのある画面となっています。
切り欠き部分は、タイマーや通話時・動画再生中などにわかりやすい通知が常時表示されます。
通知をタップすると、該当のアプリが開きます。
また、カバー画面側は基本的にウィジェットが表示されます。
Galaxy Z Flip6では電卓のウィジェットも追加されています。
ウィジェットや通知については、基本的にはGalaxy Z Flip5と同等です。
詳細は、Galaxy Z Flip5の実機レビューもご覧ください。
開くと6.7インチの大きなディスプレイに
開いた状態では、6.7インチの22:9(2640×1080)ディスプレイとなります。
縦に長めのディスプレイではありますが、有機ELのきれいなディスプレイです。
ヒンジのあるディスプレイのため、折り目が非常に気になるところです。
Galaxy Z Flip6の折り目は、先代と比べてもかなり凹凸がなくなっていて、触ってみてもほとんど段差を感じません。
眼を閉じて触ってみると、まったく凹みを感じないぐらいです。
角度によっては、少しだけ折り目の凹みが見えますが、先代と比べてもほとんど普通のスマホ画面化と思うぐらい目立ちません。
折り目付近を触るのに気をつかうことが多かったフォルダブルスマホですが、Galaxy Z Flip6は中央部分を触るたびにドキッとする必要はなくなったと言っていいのかもしれないです。
「Good Lock」アプリを入れると、ほとんどのアプリをカバー画面でも使える!
準公式カスタマイズアプリである「Good Lock」が、2024年初頭より日本でも利用できるようになりました。
Galaxy Z Flip6でも、Galaxy Storeからインストールすることで、いろいろなカスタマイズを利用できます。
その中で非常に便利なのは、ほとんどのアプリをカバー画面で使えるツールが含まれています。
Good Lockの中の「MultiStar」をインストールし「I ♡ Galaxy Foldable」>「カバーランチャーウィジェット」を選択します。
アプリを選択すると、そのアプリはカバー画面から開くことができます。
X(旧Twitter)やブラウザ、Instagram、YouTubeなど色々なアプリも表示できます。
少し開けて、カバー画面でYouTubeを見る、みたいな使い方ができるのも便利です。
ポケモンGOなどのゲームもカバー画面でプレイでき、手のひらに収まる画面でプレイできるのは非常に面白いです。
カバー画面で動く壁紙「インタラクティブ壁紙」を使える!AI壁紙も!
カバー画面では、タップや端末を傾けることで壁紙が動く「インタラクティブ壁紙」に対応しています。
設定しておくと、壁紙が動くのが非常にかわいいです。
Galaxy Z Flip6の純正ケースである「Flipsuit Case」では、専用のFlipsuit Cardを挟んでケースをつけると瞬時に壁紙が変わります。
このFlipsuit Caseの壁紙でも、インタラクティブ壁紙を利用可能です。
さらに、Flipsuit Caseの一部のカードは、LEDが仕込まれていて光ってくれる機能もあります。
Galaxy Z Flip6、進化のポイント!動作・スペック、カメラがより使いやすく!
Snapdragon 8 Gen 3 for Galaxy搭載、シリーズ初のベイパーチャンバーにメモリー12GBへ増量!
Galaxy Z Flip6は、スペックが進化しているのが特徴的です。
SoCは他のハイエンドデバイス同様Snapdragon 8 Gen 3 for Galaxyが搭載されていますが、メモリもFlipシリーズとして最大の12GBに増量しています。
項目 | Galaxy Z Flip6 | Galaxy Z Flip5 | Galaxy Z Flip4 |
---|---|---|---|
大きさ | 165×71.9×6.9mm (折りたたみ時14.9mm) | 165×71.9×6.9mm (折りたたみ時15.1mm) | 165.2×71.9×6.9mm |
メイン画面 | 6.7インチ FHD+(2640×1080) Dynamic AMOLED 2X 120Hz | 6.7インチ FHD+(2640×1080) Dynamic AMOLED 120Hz | 6.7インチ |
カバー画面 | 3.4インチ Super AMOLED 720×748 | 3.4インチ Super AMOLED 720×748 | 1.9インチ(260×512) |
CPU | Snapdragon 8 Gen 3 for Galaxy | Snapdragon 8 Gen 2 for Galaxy | Snapdragon 8+ Gen 1 |
メインカメラ | 50MP+12MP | 12MP+12MP | 12MP+12MP |
フロントカメラ | 10MP | 10MP | 10MP |
バッテリー | 4,000mAh 超急速充電25W対応 ワイヤレス充電 | 3,700mAh 超急速充電25W対応 ワイヤレス充電 | 3,700mAh 25W超急速充電 ワイヤレス充電 |
メモリ(RAM) | 12GB | 8GB | 8GB |
ストレージ(ROM) | 256GB/512GB | 256GB/512GB | 128GB |
Galaxy Z Flip6のバッテリーは、4,000mAhに増量しました。
Galaxy Z Flip5では3,700mAhで、Galaxy Z Flip6は史上最大の容量となりました。
また、Galaxy Z Flip6は、シリーズとして初めてベイパーチャンバーが搭載され、Galaxy S23 Ultraの1.5倍の大きさのものが搭載されました。
冷却性能が進化しています。
実際に使ってみると、使用シーンによっては結構端末が熱くなる(外でカメラを使うとき、など)ことはあるのですが、熱くなってもカクついたりアプリが落ちることはなく、快適に利用を続けることができました。
熱くはなりますが安定して使えている印象です。
Antutuのベンチマークは、何回か試しましたが135万点程度でした。
他のSnapdragon 8 Gen 3搭載スマホの中では少しスコアが低めな印象です。
広角カメラは50MPにグレードアップ!
Galaxy Z Flip6は、広角カメラも5000万画素(50MP)にグレードアップしています。
Galaxy Z Fold6やGalaxy S24とも同等で、映りは良好です。
昼間の風景
Galaxy Z Flip6は、広角50MPのカメラを搭載しています。
また、アダプティブピクセルセンサーで光学相当2倍ズームにも対応しており、2倍はクロップ等を活用したズームによりくっきりときれいな写真を楽しめます。
Galaxy Z Flip5は昨年もお借りした際の撮影画像と比べてみると、だいぶ改善しているのがわかります。
(2023年に撮影したものです)
(2023年に撮影したものです)
Galaxy Z Flip6のカメラは非常に映りがよくなっていて、10倍でも十分に戦力にできそうな鮮明な画像を撮影できます。撮影していてびっくりしました。
室内・暗所
1年の時を経ているので、飾られている花やレイアウトは少し変わっております。ご了承ください。
Galaxyのビビット感を踏襲しながら、くっきりきれいに撮影できています。
料理
自撮りも、手軽にきれいに撮影できる!オートズームにも対応!
Galaxy Z Flip6は、自撮りも手軽にきれいに撮影できます。
カバー画面側にメインカメラがついているので、電源ボタンをダブルタップするだけでカメラを起動。
メインカメラで撮ることができるのは非常に便利です。
晴天下の外で撮影しても、カバー画面側は1600ニトと昨年同等のピーク輝度ですが視認性はよいです。
サングラスをしていても普通に見えて撮影できるので、非常に便利。
Galaxy Z Flip6で近くのデスク等において撮影する場合には、オートズームにも対応しています。
閉じた状態でカメラを起動し、少しだけ端末を開けると、オートズームとなります。
オートズームでは、被写体の人数や位置に合わせて、0.6倍~1倍の範囲で自動的にズームを調整することができます。
ズームは写真でのカバー画面撮影で対応しています。
動画は、折り曲げて安定撮影!ハンディーカムのような表示にも対応
動画は、Galaxy Z Flip6を半分曲げた状態で写真のように持つと、ハンディカムのように安定して撮影できます。
今回、さらに左上にSTBY(スタンバイ)・REC(録画)というハンディーカムっぽい表示にも対応しています。
なかなかにこだわっていますね!
Galaxyスマートフォンの手振れに強い安定した動画を撮れる特徴は変わらず、非常に便利です。
Galaxy Z Flip6で活きる!Galaxy AIの進化ポイント
Galaxy Z Flip6ならではの、Galaxy Z Flip6の進化のポイントを解説します!
前半にてカバー画面でのインタラクティブ壁紙・生成AI壁紙もご紹介しましたが、他にもAI機能がたくさんあります。
カバー画面でのLINE/メッセージ返信を自動生成!
Galaxy Z Flip6ならではと言えるのは、カバー画面でのLINEトークの返信メッセージ自動生成です。
前後の7つ程度のメッセージを解析し、自動的に3つほどの選択肢を提示してくれます。
今までもスマートウォッチで似たような機能はありましたが、AIが解析・生成してくれることにより、よりリアルなメッセージの返信を使えます。
この機能は、LINEをはじめ、Instagram・Facebookなどのチャット返信機能でも利用可能です。
ただし、Good Lockなどでカバー画面でもアプリを起動する設定になっていると、アプリの起動が優先されますので、カバー画面でアプリを起動しない設定になっていることが必要です。
LINEなどの通話アプリでも、リアルタイム通訳が利用可能に!
Galaxy Z Fold6やGalaxy Z Flip6では、Galaxy純正の通話アプリだけでなく、LINEなどの通話アプリでもリアルタイム通訳の電話ができるようになりました。
電話中に、画面上から通知ドロワーを2回下にフリックすると「リアルタイム通訳」ボタンが出現します
通話中に、上の通知ドロワーを2回フリックすると、「リアルタイム通訳」というボタンが出現します。
これをタップすると、リアルタイム通訳が可能です。
画面上にも自分と相手の通話内容が文字として書き起こされます。
通話アプリにある「リアルタイム通訳」の設定画面には「他のアプリでリアルタイム通訳」の機能から、LINEやInstagramなどのアプリで利用可否をチェックできます。
リアルタイム通訳の利用には通知ドロワーからの選択が必要(機能自体が奥深めの位置に存在する)なので、この機能自体を設定アプリでOFFしておく必要は特段なさそうに思います。
Galaxyでいつも恩恵を受けている便利な機能としては、通話の自動録音機能もあります。
こちらは、予め自動録音をONにしておくことで、通話内容を録音しておくことができます。
この機能も、LINEなどほかのアプリでも録音できるようになればうれしいなぁと思います…(ASUS Zenfoneには実装されています)。
通訳モードは「リスニングモード」搭載!なんと、通訳しながら録音も可能!会話モードもカバー画面にもミラーリングできるよう
Galaxy Z Flip6やGalaxy Z Fold6では、通訳機能のアプリもアップデートされています。
今回、会話モードではカバー画面にも相手方(上部に表示される方)がミラーリングで表示され、相手との間にスマホを向ければ簡単に話ができるようになっています。
そして、結構驚いたのが「リスニングモード」です。
リスニングモードは、英語の講演会などでもマイクからの音声を自動的に文字起こし・翻訳してくれるツールです。
なんと、今回この通訳機能の「リスニングモード」には、自動録音できる機能が備わっています。
録音データはボイスレコーダーアプリにて、再度読み込ませて文字起こし・翻訳も可能です。
通訳機能での文字起こし・翻訳と、ボイスレコーダーアプリでの文字起こし・翻訳で少し結果は異なりますが、リアルタイムでも事後でもちゃんと振り替えられる通訳機能はなかなかすごいです。
このリスニングモード、ボイスレコーダーアプリ側にもつけてくれないかな……。
Samsungキーボードではチャットの翻訳や、新機能の「文章の生成」も可能
LINEなどでは、トーク内容を翻訳してくれるチャットアシスト機能も搭載されています。
海外の方とチャットする際にも安心です!
「文章の生成」では、Eメールなどでも便利で、要件を簡潔に書いて用途と口調を指定すると、文章を自動生成してくれます。
メールなど文面を迷うようなシーンも、Samsungキーボードの文章生成を利用できると時間短縮にも役立ちますね!
AIスケッチで、手書きの絵もあっという間に表現力を高める!
AIスケッチでは、手書きの絵をスケッチや水彩画など、指定した絵のように仕上げてくれます。
Galaxy Z Flip6はSペンを使えないので、指で絵を描く必要があります。
しかし、上記の通りにクオリティ高く仕上げることができます。
Galaxy Z Flip6でもSamsung Notesを使うことはできますので、Samsung Notesや写真に書き込むAIスケッチなども利用可能です。
ポートレートスタジオで、自分や仲間をイラスト化してしまおう!
自撮りした写真などを、3Dアニメやコミック・スケッチ・水彩画のテイストでアニメにすることができます。
同じ人物でも、時や角度などによって変わるので、ぜひいろいろ使って試してみていただきたいです!
Galaxy Z Flip6は、全方位に進化!手のひらに収まるスマホを、多機能に、より快適に使える!
Galaxy Z Flip6は、見た目自体は形状がフラットになった以外はそこまで大きな進化をしていませんが、想像以上に中身が進化しています。
ハードスペックとしては、SoCやメモリ・カメラ、バッテリーなど、いろいろな点でアップグレードが図られています。とくに、カメラは2倍光学相当ズームのおかげで10倍まで結構きれいに映るのは好印象。
また、Galaxy AIはさらに充実し、AIスケッチやポートレートスタジオといった視覚にわかりやすいところだけでなく、通訳や翻訳、チャット返信などのいろいろな機能で進化しています。
個人的には、欲しいと思っていた「翻訳のリスニングモード」が自動録音も可能というところに驚きました。Galaxy Z Fold6でも利用可能ですが、海外でも取材・会議などをよくする方は、この機能は非常に便利だと思います。
また、Galaxy Z Flip6ならではの形状から、自撮りもカンタンですし、カバー画面を活かしていろいろなこともできます。
Galaxy Z Fold6とも異なるコンパクトで力持ちな、ケータイ型縦折りの「折りたたみAIフォン」をぜひ使ってみてほしいです!
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