こんにちは、MATTU(@sunmattu)です。
ついにGoogleから、画面が折りたためるスマホ Pixel Fold が発売されました。
Galaxy Z Foldシリーズを歴代使っている身としては、Googleが自ら折りたたみスマホを出してくれたのは、非常にうれしいところ。
Googleの折りたたみスマホPixel Foldは、Galaxy Z Foldシリーズと比べてどれぐらい使いやすいのでしょうか?
個人的にも毎年Galaxy Z Foldシリーズを購入し、毎年使い込んでいます。
今回は、手元にあるGalaxy Z Fold4と比較しながら、機能面を中心にレビューしていきます。
Pixel FoldとGalaxy Z Fold4の最大の違いは、大きさ・重さ!?
Pixel FoldとGalaxy Z Fold4は、ともに開いたときの大きさはそんなに変わらないですが、折り目の向きが異なることによって使い勝手がだいぶ変わってきます。
Pixel FoldとGalaxy Z Fold4の、開いたときの大きさ比較
Pixel FoldとGalaxy Z Fold4を開いたときの大きさを比較すると、以下の通り。
開いたときの大きさは、縦横の縮尺をそろえるとほぼ同じです。
ベゼルの太さが異なりますが、画面下にカメラがあるGalaxy Z Fold4・Fold5と、ベゼル部分にカメラがあるPixel Foldの考え方の差もあると思います。
インカメラの画質は、実際の映りもPixel Foldのほうがいい感じがします。
テレビ会議などする方は、Pixel Foldのほうがストレスが少ないかも。
開いたときに縦長か、開いたときに横長かで、だいぶ使い勝手に差が生まれる
Pixel Foldは、スマホを開いたときに横長になるように、Galaxy Z Fold4は縦長になるように設計されています。
この差はだいぶ出てくると思います。
Foldシリーズを使う場合は、基本的には閉じた状態でアプリ・コンテンツを使用し、大きな画面で閲覧・作業しようと思ったタイミングで開くことになると思います。
開いた際に、横長で見たいか、縦長で見たいか…となると、横長じゃないですか?
雑誌や漫画を読みたいときは、見開きで読みやすい横長で。
動画も、ショート動画ならもともと縦長のカバーディスプレイで事足ります。「開いてみよう」と思うのは、やはり横長だと思います。
マルチタスクで作業する際にも、なんだかんだ横長のほうが作業しやすいのは事実でしょう。
Galaxy Z Fold4では、横長で使うためにくるっと回すのがひと手間でした。
それがなくなっただけでも、使い勝手は非常に向上したといえるかもしれません。
Pixel FoldとGalaxy Z Fold4の、閉じたときの大きさ比較
Pixel FoldとGalaxy Z Fold4の、閉じたときの大きさを比較すると、以下の通り。
閉じたときの大きさは、だいぶ変わります。
Pixel Foldは横幅が非常に大きく縦は短いですが、Galaxy Z Fold4は縦が眺めで横幅が短いです。
単純な握り心地としては、圧倒的にGalaxy Z Fold4のほうが握りやすいです。
横幅70mm近辺でないと個人的には持ちにくいと感じていて、Galaxy Z Fold4は67.1mmとちょうどいい横幅です。
閉じたときの厚みが15mm程度と少し厚めなのですが、横幅のおかげでもちやすい印象。
Pixel Foldは、横幅79.5mmとやはり太めな印象です。
折り目側のベゼルも少し分厚いので、やはり少し太い印象を受けます。
Pixel Foldの幅は、Pixel 7 Proと同程度です。
Pixel Foldは79.5mm、Pixel 7 Proは75.9mmですが、ケースをつけると(Pixel純正ケースは特に太いこと、Foldはヒンジ側まで覆われないので)持ち心地はほぼ同じ印象。
カメラ部のでっぱりも、Pixel FoldとPixel 7 Proではだいたい同程度です。
縦の高さに関しては、Pixel Foldに最も近いのはiPhone SE(第2・第3世代)と思います。
画面の大きさはよりPixel Foldのほうが狭額縁(ベゼルレス)で大きいですが、持った時の縦の感覚は似ています。
横幅が近いのはiPhone XS Maxのように感じます。
最近のiPhoneのPro Maxは角ばったデザインなので、側面が丸みを帯びている点もXS Maxが近い気がします。
Pixel Foldを持ちやすくするには、MagSafe準拠のマグネット充電対応マグネットプレートが入っている、PITAKA MagEZ Caseを装着するのが最も簡単でしょう。
MagEZ Caseと、MagSafe用のマグネットスマホリングを装着することで、がっしり端末をつかまなくてもある程度操作できるようになります。
ちなみに、Galaxy Z Fold4・Galaxy Z Fold5ではMagEZ Caseは発売されていないので、Pixel Foldならでは、といえるのかもしれません。
(Galaxy Z Fold4・Fold5でも、トリニティなどのMagSafeシールを貼り付ければ同様のことは可能です)
指紋センサーの高さが少し気になっていたが……、結構よさそう
発表時から気になっていたのが、Pixel Foldの指紋センサーの高さです。
Pixel FoldとGalaxy Z Fold4は、ともに電源ボタンに指紋センサーが仕込まれており、指紋センサーをタッチしてロック解除します。
Pixelシリーズは、電源ボタンが上側、音量上下ボタンが下側にあるように配置されています。
他のAndroidスマートフォンは逆になっており、Galaxy Z Fold4は電源ボタンが下、音量上下ボタンが上側というスタンダードな形です。
特に側面指紋センサーは親指で認証することが多いのですが、親指はほかの指と比べて短めなので届くか不安…な感じでした。
実際に使ってみると、Pixel Foldの指紋センサーには、親指でも案外届いています。
結構これぐらいの高さは妥当な感じがします。
ポケットのおさまり具合は、大丈夫?
横幅が広いと不安になるのは、ポケットのおさまり具合です。
ちなみに、Pixel Foldは、Pixel 7 proの幅(76.6mm)よりも広いです。
ジーンズのポケットに入れてみましたが、問題なく入りました。
ポケットが狭めのズボンの場合は、もしかすると少ししんどいかもしれませんが、よく履くズボンのポケットの横幅を測ってみてください。
▼動画内で実際に入れています(再生ボタンで該当箇所から再生されます)
おしりのポケットにも入れてみましたが、こんな感じです。
おしりのポケットに入れたまま椅子に座るのは、折りたたみスマホという特性上もお勧めしませんが、案外収まりはいいです。
重そうだけど、重さは感じる?
実際、Pixel Foldは重めです。
Pixel Foldは公称で283g。実測で281.2gでした。
Galaxy Z Fold4も、263gと、20g程度の差です。とはいえ、10%程度差があるので、結構大きいかもしれません。
ただし、特にフォルダブルスマホはケースを一緒に使うほうが精神衛生上いいと思います。
ケースの重さも足し合わせて考えていただければと思います。
先ほどのPITAKAケースをつけると303gでした。
今まで使っていたGalaxy Z Fold4+Sペンつき純正ケースでも310gだったので、だいたい同程度です。
持った感じ、重さを感じるかというと、そこまで感じないです。
端末が薄いのも、影響しているのかもしれません。
ずっと持ち続けていると、やはり重さを感じるのは事実です。
ただ、端末の重さの割には、Galaxy Z Fold4との重さの差は感じませんでした。
Pixel Foldの作業のしやすさは、Galaxy Z Fold4と比べると?
画面折りたたみスマホの最も魅力な点は、「大画面に変形できるからこその作業のしやすさ」だと思います。
Pixel Foldは作業がしやすいでしょうか?
まずは開封レビューということで、ざっとご紹介したいと思います。
閉じて閲覧、編集したくなったら開いて作業、が簡単にできるようになった。Gboardキーボードアプリが絶妙!
例えば、当サイトのようなブログメディアの場合、WordPressというシステムを使って記事の投稿を行っています。
自分のサイトを閲覧していて修正するなど、追記・編集したいような内容が出てきた場合、簡単に開いて編集できるのは大きいと思います。
開いた状態で横持ちすると、Galaxy Z Fold4ではどうしてもカバーディスプレイの画面を触らなければならず、バランスも悪いです。
Pixel Foldでは、開くだけでいいので、持った時のバランスもいいです。
ソフトウェアキーボードのGboardは、フリックになれている方であれば開いた状態はフローティングで、閉じたら下部固定の通常の10キーで作業することができます。
フルキーボード(QWERTY)を愛している人は、開いた状態では左右に寄せた表示で、閉じた状態では通常のフルキー表示モードで利用できます。
Gboardの場合、開いた状態ではフルキー、閉じた状態ではフリック入力(10キー)のように、開閉でキーボードモードを変えたい場合には「横持ち時はQWERTY」。
個人的にはフリック入力に慣れているので、開閉どちらもフリックで入力できるのは非常に便利だと思います。
なお、Galaxy Z Fold4でも、Gboardアプリを入れれば同様に利用できます。
画面2分割での利用も簡単!マルチタスクがはかどる!
画面2分割での利用は非常に簡単です。
Galaxy Z Fold4では、マルチタスクは3画面分割、さらにフローティング表示も可能ですが、7.6インチのディスプレイだと3画面分割でも現実的ではない感じがします。
2画面分割で必要十分な感じもします。
ただし、GmailとGoogleフォトの組み合わせなど、一部の組み合わせを除いてドラッグアンドドロップができないです。
Galaxy Z Foldシリーズも同様ではあるのですが、例えばフォトはGalaxy純正フォトアプリを使うとドラッグアンドドロップできるアプリが増えたりと、Galaxy純正アプリ同士で使い勝手を良くしている印象です。
Pixel Foldでも、アップデートなどで期待したいですね。
タスクバーは、常時表示できたほうがいいかも…
Galaxy Z Fold4で結構便利だと感じるのは、画面下側のタスクバー常時表示です。
表示・非表示を長押しだけで簡単に切り替えられますし、フォルダー表示や画面分割状態をも記憶できます。
Pixel Foldは、タスクバーは常時表示に対応しておらず、ひょこっとスライドさせてタスクトレイを出す必要があります。
また、格納できるアプリは6つまで(Galaxy Z Fold4は8つまで)で、フォルダー表示には対応しているものの若干少ない印象です。
よく使うアプリは限られている方も多いはず。特に画面を広げて使う場合に関しては。
なので、開いたときだけでも、タスクバーは表示していただいたほうが、2画面分割はしやすい印象があります。
閉じて利用⇒開いたら、そのままアプリ使える?開いて利用⇒閉じた場合は?
Pixel Foldを閉じた状態でカバーディスプレイで使用した場合、その後開いたらそのままアプリを利用できます。
一部のアプリは再起動が必要になる場合もあるようですが、基本的には使えます。
Pixel Foldを開いた状態でメインディスプレイで使用していた場合、その後閉じたらそのまま使えるかというと……、アプリによる感じでしょうか。
▼挙動を動画で確認しています
YouTubeでは、閉じると少しの時間差で引き継いで再生されるのですが、アプリによっては引き継がれないです。
Galaxy Z Fold4では、「ディスプレイ」>「カバー画面で続行するアプリ」から、閉じた後にカバー画面で使い続けられるアプリを選択できます。
Pixel Foldでも、このような選択ができればいいのですが……。
開閉で設定を変えられたりと、このような点ではGalaxy Z Foldシリーズのほうが細かいカスタマイズがしやすい印象があります。
ホーム画面は、カバーディスプレイ2枚分をメインディスプレイで自動表示
Pixel Foldのホーム画面は、カバーディスプレイ2枚分をメインディスプレイで自動表示してくれる設定になっています。
カバー画面・メイン画面でそれぞれ画面を作りこむ必要がないので、これは結構楽です。
Always On Displayにもちゃんと対応しています。
Pixel Standと、他のワイヤレス充電器で立てかけた場合には、少し表示が変わります。
画面折りたたみスマホならでは、便利な使い方ができるPixel Fold。横長だからこその、取り回しの良さに期待
Pixel Foldは、開いた状態で横長のフォーメーションで使える、という点でGalaxy Z Fold4とは異なります。
これだけで、開くときのひと手間がなくなると非常に使い勝手が良いように感じます。
閉じた状態でも手に収まる大きさなのがGood Point。
縦が短く、端末上部にも届きやすいのはメリットといえるでしょう。
Pixel Foldは、非常に便利な使い方ができそうです。
開封時のファーストインプレッションとしては、高印象。
それでは、実際に仕事・作業で使う場合に、どれだけ使えるものなのでしょうか?
次回のPixel Foldレビューでは、実際に仕事・作業で使ってみながら、メリット・デメリットを整理していきたいと思います。
▼動画でもレビューしております。