こんにちは、MATTU(@sunmattu)です。
ゲーミングPCブランド「ROG(Republic of Gamers)」で長年ゲーマー向けに精力的にPCを開発しているASUSが、ついにポータブルゲーム機「ROG Ally」(アールオージー・エイライ)を国内発表しました!
6月2日予約開始、6月14日発売となります。
ROG Allyは、ASUSが5年をかけて開発した、Windows搭載ポータブルゲーム機の集大成です。
スペックはROG Ally単体でもポータブルとして最高峰。
チップや冷却機構も含め、長時間のプレイにも耐えられる設計に仕上がっています。
よりパワフルに使いたい場合は、外付けGPUユニットXG Mobileをつなげることで、さらにめちゃくちゃパワフルに使えます。
ROG Allyのもう一つの特徴といえば「Windows搭載」ということ。
SteamやXboxなどのWindows用ゲーミングプラットフォームだけでなく、Amazonアプリストア・Google Play GamesなどAndroidのゲームも含めて遊ぶことができます。
設定のカスタマイズ、特にキーマッピングの割り当てなども、自分の好みに合わせて行えます。
今回は、ASUSが贈る初のポータブルゲーム機「ROG Ally」を先行してお借りしましたので、レビューしていきます。
端末貸出:ASUS JAPAN株式会社
ASUS初のポータブルゲーム機「ROG Ally」、デザインも持ち心地も最高
では、まずはROG Allyの外観・デザインをチェックしてみましょう。
5年の歳月をかけてデザインしたROG Allyの完璧すぎるフォルム
ROG Allyは、中央部に7インチの有機ELディスプレイを、左右にコントローラーを配したポータブルゲーム機です。
白を基調としたボディーに、なめらかな曲線美がたまりません。
ただただおしゃれでカーブしているのではなく、あらゆる手のサイズにフィットした完璧なフォルムをしています。
表面傾斜2度、コーナー傾斜14度と、私は比較的大きめな手ではありますが掌にしっかりフィットして非常に操作がしやすいです。
ハプティックフィードバック・ジャイロ操作にも対応しています。
重さは608g。見た目以上に軽くて、初めて持った時には思わず「かるっ!」と声が出ました。
ROG Allyのメディア向け内覧会でも、5年の開発期間の中で、すべての人の手にフィットするような筐体開発の展示が行われていました。
さまざまな大きさ・形の手がある中で、できるだけフィットできる筐体となると、なかなか試行錯誤されていたんじゃないかと思います。
最近競合他社でも似たようなWindows搭載ポータブルゲーム機の発売がありましたが、5年も前から開発が行われていたASUSは、さすがだなぁと思いました。
ゲーミングらしい、くすぐられるデザイン
スティックはライトの装飾があります。
起動中は無限に色が変わっていくので、非常にテンションが上がります。
側面にはROGの装飾がありますし、背面にはグリップしやすいテクスチャ(ROG triangle texture)が施されています。
背面の通気口にはROGのマークや、中央のアクセントは角度によって色味も変わります。
ROG Allyのボタン・ポート配置。XG Mobile接続対応!アクセサリーも充実!
ROGのボタンは、前面側には右にA/B/X/Yボタンと右スティック、左に方向ボタンと左スティックがついています。
画面近くに、メニューボタン(右上)・Armoury Crateボタン(右下)・表示ボタン(左上)・コマンドセンターボタン(左下)と4つの機能ボタンが配置されています。
ゲームの設定などもこのボタンを使ってスムーズに行えます。
背面には左右にマクロ1/マクロ2ボタンがついています。
上面には、左右にバンパー・トリガーボタンがついています。
電源ボタンは指紋センサーも搭載。
microSDポートや、3.5mmのヘッドホン・マイクジャックもついています。
また、ROG XG Mobileポートもついており、別売りの外付けGPUユニットのXG Mobileを接続することで、さらにハイパフォーマンスにゲームを楽しめます。
お持ちでない方も、USB Type-Cポート(USB 3.2 Gen 2)を兼ねているため、充電やデータのやり取りなどで利用可能です。
PCという観点で見れば、ポート数が1つと少ないのが気になるところですが、ゲーム機として考えれば十分なのかもしれません。
ハブなどを使えば、複数の外部接続機器にも対応可能です。
アクセサリーもかなり充実しています。
別売りでは、コントローラー「ROG Raikiri」も発売されるほか、ROG Gaming Charger Dockを使えば、ハブ代わりにHDMI・USB経由で他の外部機器と接続できます。
ROG Ally、かなり高性能!Windows搭載だからこその強み
ROG Allyは、かなり高性能なゲーミング機に仕上がっています。
ROG Allyのスペック!コストパフォーマンスが高すぎる!
ROG Allyは2モデル展開で、CPUのみ少し異なっています。
モデル | RC71L-Z1E512 | RC71L-Z1512 |
CPU | AMD Ryzen Z1 Extreme | AMD Ryzen Z1 |
メモリ | 16GB(LPDDR5-6400) | |
SSD | 512GB(PCI Express 4.0 x4接続) | |
画面 | 7.0型 OLED(有機EL) 1,920×1,080、タッチパネル対応 | |
GPU | AMD Radeonグラフィックス (最大8.6TFlops FP32) | AMD Radeonグラフィックス (最大2.8TFlops FP32) |
カメラ | ー | |
大きさ | 280.0×111.38×21.22~32.43mm、約608g | |
バッテリー駆動時間 | 約10.2時間 | |
ポート | USB Type-Cx1(兼 XG Mobileポート) Micro SD(UHS-II),3.5mmヘッドホン・マイクジャックx1 | |
発売日 | 2023年6月14日(水) (6/2より予約受付開始) | 2023年夏発売 |
価格(税込) | 109,800円 | 89,800円 |
AMD Ryzen Z1 Extreme搭載モデルが先行して、6月2日から発売となります。
結構高性能なのですが、価格は109,800円(税込)と非常にリーズナブル。
ちょっとびっくりしてしまいました。
ゲーミング機ならではの冷却性能
歴代のROGデバイスで培われた、ゲーミング機ならではの冷却性能と拡張性を備えています。
アンチグラビティヒートパイプという冷却機構を採用。
毛細管現象を利用して冷却を行うことで、寝ころんだり逆さにして使っても冷却性能は維持できます。
ファンもデュアルでついていますが、Turboモードでもそこまで大きな音がしません。
ゲームに集中できる冷却機能は、なかなかのものです。
ROG Allyの筐体を分解した展示もありました。
しっかりとデュアルファン搭載されています。
Ryzen Z1 Extremeという強いチップが搭載されていますが、強力な冷却機構が搭載されることで長時間安定してゲームを楽しめます。
ベンチマーク結果。ホントに10万でいいのか…!?
ベンチマーク結果をご紹介します。
ホント、10万円でいいのかと思わせられます。
すべて、電源に接続しTurboモードにて測定しています(XG Mobileは接続していません)。
CineBench R23
CineBench R23は、主にCPUの処理を測っています。
CPU単体で見ると、マルチ12905、シングル1678はなかなかいいです。
[お詫び]初出時、Turboモードではない別モードでのベンチマーク結果を掲載していました。
お詫びして訂正いたします。
PassMark Rating(Performance Test 11.0)
昨年レビューしたROG Flow Z13よりもスコアが高く、全体的にパワーアップしているのがわかります。
ファイナルファンタジーXV BENCHMARK ver.1.3
ファイナルファンタジーXVは重めではありますが、普通品質・軽量品質ともに「普通」の評価となっています。
重めのゲームをするときなどは、XG Mobileを接続するといいかもしれません。
ゲームのプレイも快適!Windows版だけでなく、Android版でも楽しめる!
ゲームも非常に快適にプレイできます。
▼ゲームプレイ中(再生ボタンで該当箇所から再生されます)
アスファルト9や、Steamで配信しているJR東日本トレインシミュレーターなど、Windowsを搭載しているためPCゲーム全般を非常に快適に楽しめます。
Windows 11では、Android版の一部ゲームも楽しめるようになっています。
例えば、アスファルト9はWindowsとAndroidでアカウント連携がされておらず、Android版で遊んでいた方が新たにWindows版で遊ぶためには、新たにゲームをはじめからやり直さなければなりません。
しかし、Google Play GamesをROG Allyにインストールし、Android版アスファルト9を入れておけば、Androidのデータを引き継いでそのままプレイできます。
アスファルト9の場合、Windows版はキーの割り当てが最適化されていましたが、Android版はキーマッピングをいじる必要があります。
(プレイゲームにより設定は異なります)
とはいえ、プラットフォームの縛りを超えてプレイができるのは非常にうれしいですね。
遊びたいゲームにいち早くアクセス!Game Libraryが結構便利!
Game Libraryは、PC内にインストールされているゲームを自動認識してライブラリー形式で表示してくれます。
画面右の下側のボタンを押せば、Game Libraryが表示されます。
好きなゲームを選んで、すぐに遊べます。
Game Library内の操作は、タッチでもコントローラーでも可能です!
ゲーム以外のアプリでも、「追加」から自由に追加できます。
例えば、動画編集アプリのDavinci Resolveなども、難なく追加できました。
「ゲームプロファイル」画面から、コントローラーのボタンの割り当てを変更することができます。
キーマッピングからコントロールできたり、複数キーを組み合わせるといったことも可能です。
スティック・トリガーの閾値や、振動の強弱などを変更することも可能です。
▼キーマッピングの割り当てなど、変更の詳細は動画でも解説しています。
ゲーム以外もなにかと便利。Davinci Resolveで動画編集も!
ROG Allyは、ゲーム以外でも何かと便利に利用できる印象です。
PowerPointで編集なども、別途マウス・キーボードがあれば問題なくできます。
例えば、Davinci Resolveで動画編集をしてみます。
▼Davinci Resolveで動画カット編集をコントローラーでしている様子(再生で該当箇所から再生されます)
キーマッピングから、カットやトリミングをA・B・X・Yにあてます。
タイムラインの場所移動は左ジョイスティック、再生・停止はAボタンでもできるので、カット編集はかなり便利です。
トリガーにCtrl+Zを割り当てておけば、カット編集はゲームコントローラーだけで、寝ころびながらできます。
ROG Allyは、普通のPCとは異なり、コントローラーがついているということで、ゲーム以外でもいろいろな面白いことができるような気がします。
4K動画の書出し時間を比較
4K動画の書出し時間も比較してみます。
今回も、Xperia PRO-Iのレビュー動画で比較してみます。
Davinci Resolve Studio有償版のハードウェアアクセラレータを利用してみると、AMDモードの14分33秒で書き出せました。
ほかのPCと比較しても、(デスクトップのGALLERIAを除き)最速の15分1秒で書き出すことができました。
定価10万円のPCとしてはかなりパフォーマンスはいいモデルに仕上がっています。
(画面小さめ、マウス・キーボードは別に接続の必要はありますが…)
ROG Ally、かなり強い!ポータブルゲーミングの決定版!
ASUSのROG Ally、一週間ほど使ってみましたが、めっちゃ強いです!
コンパクトな筐体のわりに、スペックもしっかり乗っていて、安定感があります。
ただただゲーム機に寄せたWindows、ではなく、しっかりROGの世界でカスタマイズされており、ゲーム機として最適化されている印象があります。
細かい設定変更などのカスタマイズもできるのが、ASUS製デバイスのうれしいところです。
これからPCゲームを始めたい方、Androidでゲームに没頭していた方や、ゲームだけでなくWindowsのほかの用途も含めて使いたい方も含めて、ぜひ使ってみていただきたいですね!
なお、購入後に感想をレビューサイトにアップしていただいた方全員に「ROG Ally Travel Case」がプレゼントされます。
ROG Allyは、6月2日より予約開始、6月14日より発売開始です。
ぜひチェックしてみてくださいね!
▼動画でもレビューしています!
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